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お客さまは神様です!が本当にわかるLTV(ライフタイムバリュー)とは

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長く取引が続いているクライアントや個人のお客さまがいらっしゃると思います。

それはとても「ありがたい存在」で、足を向けてなんて寝られません。
とはいえ、どのくらい「ありがたい存在」であるのか知っておくことも大事です。そこを見える化するのがLTV(ライフタイムバリュー)の役目のひとつです。

LTVとは

LTV(エルティーブイ Lifetime Value:ライフタイムバリュー)は日本語にすると「顧客生涯価値」となり、お客さまが企業にどれだけの価値をもたらすかを理解するための指標に使われます。
特定のお客さまとの取引や契約の期間全体の収益予想にも使われます。

LTVは3つの要素で測ります。

平均購入額お客さまが一度にどれくらいの金額を支出するか。
購入頻度 お客さまがどのくらいの頻度で購入するか。
顧客関係の期間 お客さまが企業と関係を持ち続ける平均期間。

LTVの基本的な計算方法です。(いろいろな計算方法があります)

LTV = 平均取引価値 × 取引頻度 × 顧客との平均関係期間

例えば、毎月8万円の取引が10年続いている場合は
LTV=8万円(平均取引価値)×12回(1年間の取引頻度)×10年(顧客との平均関係期間)=960万円
原価が3割の場合、粗利は640万円
10年分のありがたみをひしひしと感じるとともに、今後10年の予測もできます。


いろいろな業界のLTVをみてみましょう。

1.カーディーラーのお客さまのLTV

気に入っている車のブランドがあって、そのディーラーでコンパクトカーを乗り継いでいるお客さまのLTVです。

車の購入価格:200万円
メンテナンス費用:100万円(車検、修理、備品等 8年間の合計)
買い替え時期:8年ごと
ディーラーとの関係期間24年

LTV=375,000円(車+メンテナンス 300万円 / 8年)×1回(1年間の取引頻度)×24年(顧客との平均関係期間)=900万円
原価+総費用が7割の場合270万円の利益

メンテナンスの原価がいろいろなので、かなり大雑把な数字ですが、毎年375,000円くらいの平均取引になっているという感じです。

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2.美容クリームをネットショップで定期購入したお客様のLTV

化粧品や健康食品の広告で「初回1,000円、途中解約OK」の定期購入オファーを見たことがある人も多いかもしれません。初回の値段はなんとも魅力的ですが、この購買パターンのLTVをみてみます。

美容クリーム:定価4,000円
原価+総費用:2,800円(7割の場合) 
利益:1,200円(1個あたり)

・定期購入 3回目で解約したお客さまの場合

LTV=3,000円(初回1,000円+2回目4,000円+3回目4,000円/3か月)×3回(1年間の取引頻度)×1年(顧客との平均関係期間)=9,000円

原価+総費用は2,800円×3回で8,400円

9,000円(LTV)-8,400円(原価+総費用)=600円
若干の利益がでます。

・定期購入 2回目で解約したお客さまの場合

5,000円(LTV)-5,600円(原価+総費用)=-600円
2回目で解約の場合は赤字となります。

・定期購入 1年(12回)継続したお客さまの場合

LTVを分析することで、お客さまとの長いお付き合いがいかに大事かがわかります。LTVを拡大する方法は多数ありますが、始めるべきは顧客理解の深化です。

お客さまがどのような人物(会社)か、なぜ彼らが継続してくれているのか、満足度、抱えている問題やその解決状況などを個別に調べます。

このデータを基に、製品やサービスの改良、定期的なフォローアップ、サポートの向上などを行いましょう。

LTVを拡大するには

とはいえ、組める人を探すのはなかなか大変かも、と思ってしまいますが、まずは身近な人をフォーカスしてみるのがお勧めです。
自分の得意分野と合わせて強力なチームが作れるかみてみましょう。

まとめ

LTVを理解することでいろいろなことが見えてきます。

収益性の評価:どのお客さまが最も利益をもたらすかを把握して、マーケティングやサービスの改善に役立てることができます。

戦略的意思決定:LTVを顧客獲得コスト(CAC)と比較して、マーケティング戦略を進めます。

長期的な関係の促進:高いLTVを持つお客さまを特定し、長期的な関係をつくるための戦略を立てることができます。

短期的な収益向上に焦点を当てがちですが、もっと大切なのは長期にわたる顧客価値とビジネスの成長です。この視点から戦略的なアプローチとしてLTVの拡大を考えていきましょう。

お客さまは神様。きちんと向き合えば、御利益があるでしょう!

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