マーケティングにはメリットがたくさんありますが、実は導入する前にやるべきことがあります。 それは何かというと、経営理念やビジョンを振り返ることです。...
マーケティング その前に【2】
マーケティングにはメリットがたくさんありますが、実は導入する前にやるべきことがあります。
前回はその中から経営理念と経営ビジョンについて取り上げました。
今回は経営戦略をみていきましょう。
というのも経営戦略にそぐわないマーケティングをすると短期的に成功しても、組織内のコミュニケーションの不具合や、競争力の低下、ブランドの混乱を招いたりします。
少し時間を取って、戦略や計画を今一つ確認してみましょう。
転ばぬ先の経営戦略
経営戦略とは、経営ビジョン(会社が将来どんな姿になりたいか、どんな目標を持ち、どうやってその目標を達成するのか)を実現するための具体的な計画や方法です。
これがしっかりしていないと、どんなに素晴らしいマーケティングを導入しても、成果が上がりにくいのが実情です。
経営戦略のメリットは、方向性が明確になること。メンバーが一人ひとりが目標に向かって努力できる環境が作れること。そして、それをサポートするマーケティング活動がより効果的に行えることです。短期的な利益追求だけでなく、長期的なビジョンを持つことで、会社の成長と持続性が期待できます。
経営戦略を立てる前に、現状の分析が欠かせません。市場の動向、競合の動き、自社の強み・弱みなどをしっかりと把握することから始めます。次に、経営戦略作成の流れとして、ビジョンの設定、目標の明確化、具体的な戦術の策定、そして実行・評価のサイクルを繰り返しながら、戦略をブラッシュアップしていくことが大切です。
SWOT分析をしてみよう
現状を把握する方法として「SWOT分析」があります。簡単に言うと、自社の「強み」「弱み」「機会」「脅威」を整理し、それを基に戦略を考えるツールです。
SWOTは、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の頭文字を取ったものです。この4つの要素を明確にすることで、企業がどの方向に進むべきか、どんな戦略を取るべきかが見えてきます。
強み(Strength)
自社の持っている独自の価値や競争力です。独自の技術、良好なブランドイメージ、優れた社員のスキルなどが挙げられます。
弱み(Weakness)
自社の競争力に欠ける部分や課題です。例としては、古い設備、スキルや知識の不足、財務の弱さなどが考えられます。
機会(Opportunity)
外部環境から生まれるビジネスのチャンスです。新しい市場の開拓、需要の増加、技術の進化による新しいサービスの可能性などです。
脅威(Threat)
外部環境からのリスクや障害となる要因です。競合の活発な活動、経済の低迷、新しい法規制の導入などが考えられます。
SWOT分析をすることで、自社の現状を客観的に捉え、どこに焦点を当てて戦略を立てるべきかの方向性が見えてきます。実際に紙に書き出してみると、意外な発見や新しいアイディアが生まれることもありそうです。
経営計画のアクションプランを立てよう
アクションプランとは、目標達成のための具体的なステップや行動計画のこと。これにより、どこに焦点を当て、何を、いつまでに行うのかが明確になります。
まずは、大きな目標を小さなステップに分割しましょう。それにより、達成感を持ちつつ、順序立ててタスクを進めることができます。
全てのタスクが同じ優先度ではありません。大きな影響を持つタスクや、他のタスクの前提となるタスクを先に行うよう、優先順位をつけましょう。
タスクには期限を設け、進捗をチェックする時間も設定します。これにより、計画的に行動することができます。
タスクごとに責任者を明確にすることで、誰が何をするのかがはっきりします。責任感も生まれ、タスクの実行がスムーズに進むでしょう。
定期的にアクションプランの進捗を確認し、必要に応じて計画の見直しを行います。これにより、計画の適切性を継続的に確認し、柔軟に対応することができます。
アクションプランは、経営計画を実際の行動に移すための大切なステップ。しっかりと計画し、実行していくことで、目標達成へと近づけるでしょう。
折りに経営計画の見直しを
一度立てた経営計画がずっと通用するわけではありません。時代や環境の変化に合わせて、経営計画も柔軟に見直すことが必要です。古くなった経営計画は、新しいチャンスを見逃してしまうリスクがあります。
多方面のフィードバックを取り入れ、計画をブラッシュアップしていきましょう!
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